創業融資の自己資金とは、何がどこまで自己資金として認められるのか?

日本政策金融公庫(以下、公庫)の新創業融資では、総額3,000万円(運転資金として1500万円)まで借りることが出来る制度となっています。

しかし、いくら1500万円まで借りることが出来るといっても誰でもその限度額いっぱいまで借りられるわけではありません。

融資を申し込むことが出来る限度額は事業に使用される予定のお金がどれだけ用意してあるのか?がポイントとなります。

この、事業に使用される予定の資金は自己資金と呼ばれています。

こちらの記事では、

  • 自己資金とはどういうものなのか?
  • 自己資金として認められるもの
  • 自己資金として認めらないもの
  • 資本金と自己資金の違い

の、3点について解説していきます。

自己資金とはどういうものなのか?

自己資金とは、返済義務のないお金のことをいいます。これから創業融資を利用したい場合には、借りたい金額に応じた自己資金が必要となります。

公庫の新創業融資制度であれば、創業資金のうち10分の1は自己資金を用意しておくことが条件です。

自己資金の9倍が融資の申請限度額のため

  • 自己資金50万円だと450万円
  • 自己資金100万円だと900万円

が融資の限度額。

公庫の新創業融資の申請書類に創業計画書という様式があるのですが、そちらの【7 必要な資金と調達方法】で明記するので押さえておきましょう。

自己資金となるのは返済義務のないお金のみ

自己資金について、事業に使用される予定の資金と書きましたが、返済義務のないお金であることが求められます。

具体的には

  • これまで仕事をして貯めていたお金
  • 両親などから貰ったお金
  • ご結婚されていれば夫婦で貯めたお金

などが自己資金として認められます。

自己資金とならないのは、借りたお金と通帳で確認できないタンス預金

ただし、自己資金として認められるのはどのように貯めているのか過去の通帳から確認できるものに限られます。

融資の際には本当に自己資金があるのか、過去1年分の通帳や確定申告書、源泉徴収票など融資担当者は提出を求められます。

そのため、

  • 出どころが不明なお金(タンス預金など)
  • 借りたお金(親族・友人、知人含む)

は、自己資金として認められないのです。

資本金と自己資金の違い

自己資金についてよくある誤解が自己資金と資本金を同じものと勘違いされてしまっているケースです。

資本金が少額であったとしても、会社設立前に創業後のために立て替えていた経費はその金額も自己資金に含めることも可能となっています。

その逆に資本金であったとしても、その元手が

  • 出どころが不明なお金
  • 知人から一時的に借りたお金

であったりすると、返済義務のあるお金として自己資金としては認められません。

弊所にご相談していただければ少なく見積もっていた自己資金を実態に合わせて申請することもありました。

創業融資では自己資金を貯めておくことが大切

創業融資を多く借りるためには自己資金を用意しておくことが大切です。

「そもそもお金が足りないので創業融資をお金を借りたいのに…」そう感じられる方もいるかとは思いますが、創業融資は不確実な将来の事業が儲かることを前提に良い条件でお金を借りることができる制度です。

お金を貸す側の気持ちとしてはせめて「本気で事業を成功させようとしているのであればお金をためていて欲しい」と、自己資金のハードルを用意しているのではないでしょうか。

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

守屋冬樹(もりや ふゆき)

公認会計士、税理士。高校時代の出会いがきっかけで公認会計士を目指すと決意。2007年(22歳)高卒での公認会計士試験合格を実現。準大手監査法人に勤務しつつ2011年(25歳)公認会計士登録。2012年(26歳)税理士となり守屋冬樹税理士事務所を創設。 さらに詳細なプロフィール/お仕事のご依頼